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スクープ!?これが元祖スノーモトだ!

いつもお世話になっている栂池観光のMさんから興味深い資料を送って頂きました。(公開が遅れて申し訳ないです。)

今回送って頂いたのは、1965年(昭和40年)12月発売の週間サンケイ(産経新聞社出版)のスキー特集記事。その中に、なんと“スノーモト”と“スノーレーサー”と思しき写真が掲載されていました。(
スノーレーサーとは?

まずは、元祖スノーモト(と思われる)からご覧下さい!


じゃーん!その名も「スキーボッブ!」


紙面の文章をテキストに起こしてみました。

スキーボッブ

自転車のような型でハンドルで方向をかえられ、どのような雪質の中で、スピードを出しても簡単にストップできる。二九、〇〇〇円(鳳商会調べ)

“ボッブ”というのは恐らく今でいう“ボブスレー”の事でしょうね。この写真で注目したいところは、現在のスノーモトと同じ“サドル”付きであるところと、なんといっても専用の“スキー板付きブーツ”でしょうね。写真から判断するに座って乗っていたようで、そのために“アウトリガー”としてターンをする必要があったようです。
現在のスノーモトはステップがあるのでこういうブーツは必要ないですがこれはこれで面白そうですね。
他の特徴といえば本体と一体型のリアボードですかね。素材はスチールなのかな?

価格が¥29,000とありますが、昭和40年当時の大卒の初任給平均が¥21,000くらいだったようなので、現在の価格で言うと…


27万5千500円
くらいでしょうか…。



高ぇ〜!!!!完全にブルジョアの遊びですね(笑)。ちなみに、「鳳商会」とは現在の「
PHENIX」の事です。





次に、元祖スノーレーサーと思しき写真をご覧下さい。

*スノーレサーの元祖!?スノーボッブ
その名は「ボッブスノー!」


紙面の文章をテキストに起こしてみました。

ボッブスノー

材料はイタヤでハンドルは自分の体に合わせて固定する。スプリング装置によりギャップをスムーズに乗りきれる。14,600円(プレイ・インコーポレート調べ)

 一見、ボッブスレーのような形をしたソリが、急斜面をも苦にせず、突っ走り、みる間に視界から消える。
 ころんでは起き、ころんでは起きる雪だらけの初心者が、うらめしそうにみとれる。
 今シーズンから登場した新兵器だ。スキーの技術はまったくいらない。自転車のよなハンドルで、方向も自由自在、ジャンプまでできるというのだから、初心者でも時速70キロのスピードでスキーのダイゴ味を満喫できるわけだ。今シーズンは一ついかがですか……。

なんともツッコミどころ満載な文章です。

>急斜面をも苦にせず、突っ走り、みる間に視界から消える
制御できてないだけじゃ(笑)。

>スキーの技術はまったくいらない
ソリですから(笑)。

>ジャンプまでできるというのだから
勝手に跳ねただけ(笑)。

>初心者でも時速70キロのスピード
正直、初心者ならば勘弁願いたい(笑)。

>今シーズンは一ついかがですか……
なにその意味深な終わり方(笑)。


“イタヤ”というのは楓材のことですね。価格は14,600円(横書きの時は英数字なのね)。現在の価格になおすと…


13万8千700円
くらい…。



こっちも高ぇー!超高級ソリ(笑)。気軽に一つ、なんて買える値段じゃありません。ちなみに今のスノーレーサーは¥25,000くらい。スキー部分が楓材というのが価格を押し上げた要因でしょうか?

当時のスキーウェアの記事も頂きましたのでどうぞ。

*キャプションが笑えます。
キャプションが効いてます。



いやー、40年以上も昔の日本でこういう遊びをしていた人たちがいたんですね。どれくらい売れたか気になるところですが。

“スキーボッブ”も“ボッブスノー”も、Googleでほとんど検索出来ませんでした。そういう意味でも大変貴重な資料と思われます。栂池観光のMさん、情報提供ありがとうございました!(文章もかなり使わせて頂きました(笑)。)

当時の栂池の歴史を
PDFで見ることが出来ます。(栂池観光のHPより)
無加工の紙面を見たい場合は下の画像をクリックして下さい。
*スキーボッブとボッブスノーの特集記事